仮設商店街に「ゆうちょATM」/復興へ弾み「活気づくきっかけ」

6月からサービス開始 住民や関係者に喜び広がる
公明の市、県議が国会議員と推進
宮城・南三陸町

宮城県南三陸町歌津伊里前地区の仮設商店街で、関係者と懇談する衆議院議員中川康洋

公明党の地方と国のネットワークで復興に弾みを――。東日本大震災で壊滅的な被害に遭った宮城県南三陸町。その沿岸部に位置する歌津伊里前地区の仮設商店街で6月から、車両型郵便局による「ゆうちょ銀行」のATM(現金自動預払機)サービスが始まることが決まり、住民や関係者から喜びの声が上がっている。推進した公明党の伊藤和博県議(県議選予定候補)と村上進・気仙沼市議はこのほど、同商店街を訪れ、関係者と懇談した。中川康洋衆院議員と石橋信勝県議が同行した。 

「ゆうちょATM」は同地区でいまだ復旧していない歌津郵便局の代わりとなるもので、国道45号沿いにある「伊里前福幸商店街」の駐車場を使用し、6月中に設置される予定。同商店街の山内義申組合長は「復興の象徴として、商店街が活気づくいいきっかけになる」と期待を寄せている。

歌津地域には歌津郵便局のほか二つの簡易郵便局があったが、「3・11」の津波で被災。住民からは「8キロメートル以上離れた郵便局まで行くか、(手数料が掛かる)コンビニのATMを利用するしかなく不便」との声が相次ぎ、早期設置が求められていた。

こうした状況を同町観光協会の鴻巣修治理事から聞いた村上市議は、石橋、伊藤の両県議を通じて石川博崇参院議員と連携。総務省にATM設置を訴え続けていた。

懇談を終えた村上市議は「これからも現場の声を、公明のネットワークで着実に形にしていきながら、被災者の期待に応えていく」と強調。中川氏は「党の宮城県担当として、今後も足を運び続けながら被災地で必要とされる支援策を考えていきたい」と決意を語った。

公明新聞2015年5月23日付掲載